月並みフライデー |
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学校というローカルな世界の果てまでしか他人の世界を覗けない少年、少女達が
自分の世界から予想した自分のもてる幸せと、実現した幸せとの間で揺れ動き
おおよそ自分が期待するほどの幸も不幸ももたないことに薄々気がつきながら
悲劇と呼ぶには少し幼い不幸を嘆き、世間と自分との間の境界で悲劇のヒロインを見つけ演じようとする
人が期待するほどの悲劇を持ち合わせず、しかし人や自分に期待した幸せも持てず
おそらくはただ平凡な一般人だと囁く自分との葛藤に明け暮れながら
もっと幸せを、あるいは不幸を欲してただ目的も無くもがき苦しむ彼らが
そうして悩み苦しむことが出来た世界もまた、他の幸や不幸から身を守っていてくれた狭い世界だったのだと気がつき
既に過ぎ去ってしまった週末と、新たに開けた広大でちっぽけな世界に希望を、あるいは絶望を見出す、
現代にあふれた、目的も不幸も幸運も持ち合わせず、ただ日々ににじむ幸せに満足して横たわった
個人と他人の境界を失いかけながら、自分を必死に保とうとしている若者達から見えていた世界の物語
まで考えた。
投稿者 gt7u9x | 返信 (1) | トラックバック (0)